セロトニンと心の安定:幸福ホルモンはこうして整う
— 脳科学, 習慣, ライフスタイル — 5 min read
セロトニンって何?心を整える“幸せのホルモン”
セロトニンとは、脳内で働く神経伝達物質のひとつで、「幸福ホルモン」とも呼ばれています。
主な働きは5つです
- しっかり覚醒させる
- 心のバランス(平常心)を保つ
- 自律神経を整える
- 姿勢や顔つきをシャキッとさせる
- 不定な痛みを抑える
心のバランスを保ち、安心感や満足感をもたらす働きがあり、うつ病や不安障害との関係も深く研究されています。
ポイントは、セロトニンが不足すると、気分が落ち込みやすくなったり、ストレスに過敏になるということ。逆に、うまく整えることで、心が安定し、前向きな日々を過ごしやすくなるのです。
セロトニンを整える3つの方法
1. 日光を浴びる:朝の光がセロトニンを活性化
朝起きたら、まずカーテンを開けて太陽の光を浴びる。それだけで、セロトニン神経が刺激され、分泌が促されます。
人間の脳には目の網膜を介して太陽光の刺激を電気信号として受け取り、セロトニン神経を活性化する回路が備わっているそうです。
特に重要なのが「午前中の自然光」。体内時計がリセットされ最適な睡眠サイクルが訪れます。
2. リズミカルな運動をする:一定のリズムが脳を落ち着かせる
ジョギングやウォーキング、呼吸法、咀嚼(しっかり噛む)など、リズムを刻む運動はセロトニン活性にぴったり。
東邦大学の有田秀穂教授などの研究でもよく知られて、ポイントは「一定のリズムで繰り返すことに集中する」こと。以下のような運動が効果的です。
- ウォーキングやスロージョギング
- 階段の上り下り
- ヨガや太極拳
- ラジオ体操
ラジオなど余計な情報を入れずに集中し、疲れたら止めること。 ノリのいい音楽を聴きながらというのは良いそうです。
3. おしゃべりやスキンシップなどのグルーミング行動
グルーミング行動は、愛情ホルモンといわれるオキシトシンの分泌を促し、セロトニン神経を活性化します。対面でなくともオンライン通話でも効果があります。また、子どもとの相撲ごっこや、ペットとの触れ合いなども非常に効き目があります。
セロトニンの材料をとる
セロトニンは、必須アミノ酸の「トリプトファン」から作られます。以下の食材を意識して摂ると効果的です。
食材ジャンル | 代表例 |
---|---|
大豆製品 | 納豆、豆腐、味噌、きなこ |
乳製品 | 牛乳、ヨーグルト、チーズ |
ナッツ類 | アーモンド、くるみ |
肉・魚類 | 鶏むね肉、鮭、卵 |
炭水化物 | 玄米、オートミール、全粒パン |
🍽 セロトニンを作るには、栄養バランスのとれた食事がベースになります。

セロトニンが整うと、こんなに変わる
- ✅ イライラしにくくなる
- ✅ 気分の浮き沈みが穏やかになる
- ✅ 集中力ややる気がアップ
- ✅ 夜もぐっすり眠れるようになる
つまり、「感情の土台が整う」ということ。セロトニンは、ストレス社会を生きる私たちにとって、まさに“心の鎧”なのです。
おわりに:セロトニンを味方にして、もっと穏やかな毎日へ
心がざわつくとき、不安が続くとき、それはセロトニンが足りていないサインかもしれません。でも大丈夫。日々のちょっとした習慣で、セロトニンはしっかり整います。
忙しいときほど、自分をいたわるセロトニン習慣を意識してみてくだ さい。あなたの“心の安定”が、きっと変わってくるはずです。