エンドルフィンとは?脳内の鎮痛剤であり幸福ホルモンとも呼ばれるその正体
エンドルフィンとは?
エンドルフィンとは、脳内でつくられる神経伝達物質のひとつで、
「脳内麻薬」
とも呼ばれる強力なホルモンです。
その役割は大きく2つ。
- 痛みをやわらげる(鎮痛作用)
- 幸福感や高揚感をもたらす(快感作用)
この名前は「内因性(エンド)+モルヒネ(オルフィン)」に由来しており、まさに自然界におけるモルヒネのような作用を持っています。
エンドルフィンの主な働き
1. 鎮痛作用
怪我をしてもすぐに強い痛みを感じないときってありませんか?
これは、脳が「戦うか逃げるか」の状態に入り、エンドルフィンを放出して痛みを麻痺させているからです。
2. ストレス緩和・幸福感の向上
ストレスがかかった後、運動や笑いでスッキリした経験がある方は多いはず。
この“スッキリ感”には、エンドルフィンの分泌が深く関わっています。
体内から自然に分泌される「幸福ホルモン」として、うつや不安の緩和にも寄与すると考えられています。
エンドルフィンが出るシーン7選
1. 運動(ランナーズハイ)
長時間走ったときに訪れる「気持ちよさ」はエンドルフィンの作用。
特に有酸素運動(ジョギングやサイクリング)で多く分泌される傾向があります。
例:30分以上のジョギング、バーピージャンプなど
2. 笑い
おもしろい映画や友達との爆笑トークなど、「大笑い」
はエン ドルフィンを促進します。
笑いヨガが注目されるのもこの理由からです。
3. 音楽・歌
お気に入りの音楽を聴く、あるいは歌うことでエンドルフィンが出ることも。
特に「気持ちが高まる音楽」がポイントです。
4. 感動体験
映画やドラマ、本で感動して涙を流したときに、自然と心が軽くなるような感覚になります。
このときにもエンドルフィンが分泌されていると考えられています。
5. スキンシップ・ハグ
エンドルフィンはオキシトシンと連携して働くこともあります。
ハグやスキンシップで「安心感」「温もり」を感じたときにも効果的。
6. 瞑想・深呼吸
ゆったりとした深呼吸や、意識的なマインドフルネスは、脳のリラックス状態を促し、エンドルフィンの分泌をサポートします。
7. カプサイシンなどの刺激
辛いものを食べたとき、なぜか気持ちよくなることがあります。
これは、脳が「痛み」と認識し、エンドルフィンでバランスを取ろうとするためです。
エンドルフィンと他のホルモンとの違い

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